ビートルズとジョージ・マーチン

ビートルズのほとんどの曲のプロデューサーであったSirジョージ・マーチンが90歳で亡くなりました。ビートルズの4人は特段の音楽の教育は受けておらず天賦の才能で作詞、作曲、演奏を始めましたが、ジョージ・マーチンはクラシック音楽の要素も巧みに取り入れました。例えば初期ではイエスタディに優雅な弦楽四重奏を加え、中期ではTomorrow Never Knowsのサイケデリックサウンドを導入、後期ではマーサ・マイデアの溌剌としたブラスアレンジなど、ビートルズの音楽の本質を理解して原石に光と洗練と品格を加え、ロックバンドからロックアーチストにしたと言えるでしょう。彼が居なかったらもっと泥臭いものになり、中期以降の飛躍的な音楽の展開もなかったかもしれません。然るべき時期に然るべき立場で然るべき仕事をした運命と業績は偉大です。オーディオ的には1960年代は真空管アンプとレコードの時代でもありました。彼らのアルバムはどれも革新的でしたが2枚組のTHE BEATLES(通称ホワイトアルバム)がジョージ・マーチンがいたから纏まったオーディオ的にも優れたものと思います。デビュー以来、斬新な音楽で聞くものを熱狂させた文化遺産、できれば当時のレコード(or CD)を真空管アンプで聞いて頂きたいですね。

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