9月の試聴会は9.9で、北のミサイルや核実験が危ぶまれましたが無事終了いたしました。今回はメイン試聴室のウイング追設後、初の試聴会となり、DAC~真空管式プリ間のラインケーブルはアートケーブルType1(繊細傾向)とType2(ダイナミック傾向)の聴き比べも実施しました。
音源のCDにはクラシックでは、グリークのホルベルク組曲の第二楽章で弦の響きや艶を、マルチェッロのオーボエ協奏曲二短調でオーボエの響き、マーラーのアダージェットとチャイコフスキーのくるみ割り人形ではフルオーケストラの迫力と繊細さのバランスなどを聴いていただきました。お客様ご持参のカンターテドミノのオルガンと聖歌はオーディオチェック用としても有名ですが、教会の空間の響きが再現され敬虔な気持ちになります。アルテックホーン+JBLウーファーでクラシックも良く楽しめると好評でした。ただオルガンの重低音は現ウーファーは応答性を重視してJBLの軽量コーンタイプのため再生しきれていない面があります。これは目下、ウーファー箱の吸音材を減らして鋭意改善調整中です。ジャズではお客様のMJQ(Manhattanの方)のアグレッシブな演奏やアートペッパーの軽妙な演奏、ブライアンブロンバーグのウッドベース等を聴きました。ホーンの押出しを始めジャズの熱気や迫力が再現されステージのイメージも楽しめます。ただ、ここでも「バスドラの迫力がもう少し欲しいですね」という感想を頂き、上述の重低音と合わせ鋭意調整中です(汗;)。また女性ボーカルはカーメンマクレー、アニタオディ等の柔らかく凛々しい歌声やスイングを楽しめました。ジャズピアノではリッチ―バイラークの研ぎ澄まされた音、ロックではスティングのブランニューデイの重厚な音作りと構成は引き込まれる様だとのご感想を頂きました。
センター試聴室では2A3,300Bの音がお聴きになりたいとのことで両方のコンパチ機であるミンダのASC-3023BAを2A3で、YarlandのTJ300/2A3-S2を300Bで聴いていただきました。
2A3は小出力の真空管ですが通常の音量では問題なく、端正で凛々しい音色が特徴です。また300Bは柔らかく芳醇で豊かな響きが特徴です。いずれも優れた特性で聴かれるジャンルやお好み次第ですが、この両機はコンパチ機で真空管を差し替えて楽しめます。後者のYarlandの方は真空管プリアンプの有無での試聴もして頂きました。音源には前述のカンターテドミノを再生しました。最初はプリを介さず聴き、この時点でも良い音なのですが、プリを介しますと一層、奥行き感、余韻が増し、300Bの良さが存分に出てくる感があり、ご納得いただけました。お客様から、「久しぶりに楽しい時間を過ごすことができました」と嬉しい感想も頂きました。
次回は10/14の予定です。北の問題も解決して平和に音楽を楽しめていると良いと切に思います。次回も頑張りますのでよろしくお願いします。