11月の試聴会の様子

去る11月11日に試聴会を開催しました。今回はまずセンターの試聴コーナーでアンプは①ミンダASC-3023BA(2A3付)、②ヤーキンASC-13S、③ヤーランド6P1-Pを使用、スピーカーは常設のアルテック銀箱、ビクターSX-3Ⅱ、セレッション5、JBL4408Aの4機種を切替えながら、リーモーガンのトランペットやスティーブキューブトリオなど主にジャズで試聴しました。どの組合せでもそれぞれの特色が出て味わいがあります。アルテック銀箱は大型の部類ですが能率は非常に良いので③6P1-Pの様な小型小出力アンプでも通常の音量までなら十分に美しく聴けます。かえってSX-3Ⅱの様な密閉型の方が能率が低いので②のようなハイパワーアンプの方が余裕がでます。どの組合せでもアルテックの繊細で余裕ある響き、ビクターSX-3ⅡA柔らかな音色、セレッション5のバランス良い伸びのある音、JBL4408Aのモニターらしい緻密な音が聴けました。今回はさらにお客様が持参された自作スピーカーでも試聴しました。フォステックスの7cmを鉢に入れ上向きに椅子型フレームと組合せ、ツイータ―は正面向き、車載用サブウーファーを床置きのユニークな構成。ローコストとのことですが音場型の広がりある面白い音で見た目も楽しくリラックスして聴けました。

 

メイン試聴室では常設のシステムに新作2機種の本格派真空管プリアンプ(ART-PREⅢ、ART-PREⅣ、近日発売予定)を加えて試聴いただきました。ここでは、ソースにお客様ご持参の上田正樹のしっとりと情感溢れるボーカル、新進気鋭のタマザイルの溌剌としたジャズの他、バッハのバイオリン協奏曲、リッチ―バイラークの印象派ジャズともいうべき色彩感豊かなピアノなどを聴いていただきました。少々高価にはなりますが本格派プリアンプの効果は大きく、ボーカル、ジャズ、クラシックとも通常は埋もれていた微弱な音、余韻、全体の響きがきちんと再生されるため、聴き慣れたCDから新たな発見があります。特に背景にある効果音、バックコーラス、ホールトーン、ブラシ、トライアングルなどが自然に再生されます。その自然な響きからオーディオ装置を介して聴いていることを忘れ、音楽そのものを楽しむことができると好評でした。

次回の定期試聴会は本年最後となりますが12/9(土)の予定です。お好きなCDをご持参の上、皆様のお越しを楽しみにしています。