12月の試聴会の様子と次回予告

去る12/16(土)に本年最後の定期試聴会を開催しました。うっかり参加の皆様と和気あいあいとし過ぎて集合写真(笑)の写真を撮り忘れてしまいました。参加された方々申し訳ありません。

さて今回もまずはセンター試聴コーナーで何種類かのアンプを4種類のSPで聴いていただき、それぞれの特徴を比較しながらお楽しみ頂きました。最初のアンプはヤーランドの中級機種であるTJ300/2A3-S2を300Bで聴きました。ソースはおなじみのイムジチの四季、お客様の持参された珍しい東欧のTonu Naissooピアノトリオ、山口つよし「MISTY」。300Bならではの豊かで優しい音色で弦楽、ピアノとも美しく響きます。やはりSPはアルテック銀箱が帯域、音色、響きともベストバランスですが、ビクターSX-3も独特の優しい中域が特に弦楽では素晴らしいです。ジャズ系はやはりJBLモニターがやや音が痩せて聞こえますがメリハリがあり生き生きと感じます。またセレッション5もこの大きさでこの音がでると驚きのバランスで自然な音楽を聴かせてくれます。300Bはシングルでもそこそこのパワー感もあり人気があるのも当然ですね。続いて同じヤーランドの小型モデルTJ-6P1を聴きました。これは小型とは思えないほど低域もしっかし中高域も自然な音色でバランス良く、参加の皆様もそのCPには驚かれていました。次にヤーキンのASC-13Sを聴きました。プッシュプルだけありパワーに余裕があり中高域の伸び、特に弦の艶やかさが特徴で四季やピアノが華やかに再現されます。最後にミンダのMC368-B902を聴きました。KT90のシングルアンプですが低域が充実し音の重心がさがり玄人好みの腰がある音になったとのご感想でした。いぶし銀の様な重厚さが加わりこれで聴くジャズやボーカルもまた味わい深いものがあります。皆様大変耳の良い方ばかりですぐにそれぞれの特徴を聴き分けられてコメントされ今回もまたタジタジでした!

奥のメイン試聴室に移り、パワーアンプは常設のミンダASC-845J、CDはヤーキンASC-1420CD, DACはヤーキンDAC-K9です。今回はプリアンプART-PREⅢで聴いていただきました。

ソースは前述のものに加え、カラヤンの展覧会の絵、ベートーベンの交響曲7番、男性ボーカルはSTINGのMy Funny Valentain、女性ボーカルはバネッサ=ウィリアムズ等を聴きました。参加の方からは再生から10秒ほどで開口一番、「自然な音ですね~」「ホーンの音がこれほど自然とは知りませんでした」等のご感想がありました。リピーターの方もいらっしゃいましたが、前回よりさらに良くなっていると嬉しいコメントもございました。これらはやはりART-PREⅢの効果もあると思います。良いプリアンプは言うなればオーケストラにおける指揮者のような存在です。個々の演奏者が優秀でも最終的に音楽を纏め芸術性を高めるのは指揮者であるように、良いプリアンプは音楽に調和をもたらし、音楽性を決定づける要素であると言えるでしょう。そのことを感じていただける試聴会になっていれば嬉しいと思います。

次回は1/13(土)の予定で、ART-PREシリーズ第5弾のART-PREⅤのデビュー試聴も準備中ですのでご期待ください!