本年最初の試聴会を1月12日に開催いたしました。今回は盛りだくさんで構想練っているうちにアップが遅くなりました(言い訳)。さて今回はメインシステムの方を重点的に聴いていただきました。常設システムのパワーアンプは通常ASC-845Jの左右バイアンプ駆動の2Wayですが、今回はまず当店オリジナルのWE417真空管を使用したパワーアンプをホーン(アルテック806A+311B)に使用して聴いて頂きました(ウーファーには845のまま)。出力1W程度の小出力アンプですが、高能率のホーンを鳴らすには十分な音量です。そしてその音ですが想定外(おっと、これは禁句)、予想外のバランスの良さ。前回報告の様にウーファーは前回から強力なアルテック515Bにしていますが、ホーンが負けることはありません。お客様からも自然なバランスで大変聴き易いと好評でした。バイアンプの場合はウーファーとホーンを同じアンプの方が当然特性は揃っていて一般には調整しやすいのですが、ウーファーとホーンでもちろん特性は違いますから今回は845+417で自然に聴こえうまくバランスしています。これだからオーディオはカタログスペックだけでは語れません。ソースにはお客様ご持参の女性ボーカルやジャズ、クラシックを使いました。(以下に続く)
しばしお客様と自然で説得力ある音楽を楽しんでいましたが、途中で大人の事情で(笑)ドライバーとホーンを上述のアルテックからJBL375+JBL2397ディフラクションホーンに大胆に入れ替え。このドライバーは806の直径で2倍、容積で8倍ほどの大型で約10kgありお客様にも手伝ってもらい乗せ換えました。そしてその結果は、さらに中高音の艶と伸びが増しました。ウーファー515Bとのバランスもさらに纏まり、今まではやはりホーンが力負けしていたのだという感想になりました。このドライバーとホーンをお使いのお客様からも515Bウーファーとこんなにバランス良く鳴るとは驚きとのご感想でした。ちなみにウーファーの方ですがJBL4560に入れていますが、背面の蓋を開けた上で特殊な布(コーヒー袋)を被せて調整していますが、SP自作もされるお客様からは、背面からの回り込みでボヤけているので蓋は閉めた方が良いのではというアドバイスがあり、後日閉めています。この辺は機器と部屋の調整次第なのでさらに詰めていきます。アドバイスで成長するショップを目指します(笑)。
最後にセンター試聴コーナーでは軽く当店オリジナルのテレフンケン2Wayスピーカー、東ドイツRFT社の2Wayスピーカーも聴いていただきました。1950年代のユニットですが大変丁寧な作りと味わいある音でタンノイイートンやJBL,アルテックと聴き比べても違う趣きがあり、これまた楽しめます。バッフルには濃紺、濃緑色を使いヨーロッパの雰囲気があります。近日販売開始予定ですのでご期待ください。
後日談と次回予定。実はその後、ホーンのアンプを米国製6Y6GやRCA整流管を使用したオリジナル品に変えてみましたら、さらに余裕が生まれ、奥行き感や定位が向上しました。またホーンは従来のアルテック311と今回のJBL2397をなんと上下タンデムに配置し、比較できるようにセットしました(親ホーンの上に子ホーンを乗せて~)。これは邪道でしょうがショップですから良いのです。ホーンとウーファーの位相合わせ、角度、ダンピングなどで音がコロコロ変わりますので鋭意調整中!次回聴いて頂いて皆様の評価はいかがでしょうか?
一方、センター試聴コーナーでは新入荷のYarlandのTJ88-34P(KT88PP)の試聴を予定しています。本機は昨年末の真空管オーディオフェアでも沢山の方に試聴いただき、その木目の美しさと溌剌として艶やかな音色は好評でした。当店でも上述のテレフンケンやRFTスピーカーとも良いマッチングですので合わせて聴いてみてください。
次回は2月9日13~15:30の予定です。